- ハリネズミに与える水は水道水でも大丈夫?
- ハリネズミに給水ボトルから水を飲んでもらうには?
- ハリネズミが水を飲まない原因と解決法
ハリネズミには普通に水をあげても大丈夫なの?
それじゃあ、今回はハリネズミへの水の与え方について紹介していくよ!
ハリネズミにとっても食事と同じように水分補給は大切。飼育下では飼い主さんがしっかりと管理することが必要です。
しかし、水1つとってもハリネズミ飼育初心者の方にとっては正しいことなのか不安になってしまうこともあると思います。
そこで今回は、ハリネズミへの水の与え方、ハリネズミに適した給水器のご紹介、ハリネズミに給水ボトルから水を飲んでもらう方法や、ハリネズミの水に関するFAQ…などペットとして飼うハリネズミと水まつわることについてまとめてみました!
もくじ
【ハリネズミと水】ハリネズミへの飲み水の与え方
まずは、ハリネズミへの水の与え方からみていこう
ハリネズミ用の飲み水は水道水でOK
昨今ではペット用の飲み水が販売されていますが、基本的に家庭で使用している水道水で問題ありません。
あまりにも水道水のカルキ臭さが原因で気になるようでしたら煮沸させることにより塩素剤を除去できますが、一度煮沸させてしまうと時間の経過により雑菌の繁殖リスクも高まってきます。
参考 5.知っておくと便利な水道まめ知識(解説編)三重県庁人間が水を飲む場合は煮沸後、すぐに飲むことができますが、飼育下のペットの場合は短くても数時間はそのままにしておく状況になるため、水道水をそのまま与える方が衛生面の安全性は高いです。
ちなみに、東京都水道局では浄水場の水質管理のひとつとして、水道水として用いられる浄水で金魚を飼育しており、水質に問題ないか常に監視しています。
参考 トピック第16回 魚による水質監視!?東京都水道局飲み水は毎日交換して衛生的にしよう
餌と同様に水は直接身体に取り込むものなので、健康面への配慮として衛生的にするためにも給水器の水は毎日交換しましょう。
特に木くず系の床材を敷いていて、ハリネズミディッシュのような器タイプの水入れを使用している場合、どうしても木くずが水入れの中に混入してしまい水が汚れてしまいます。
また、ハリネズミの排泄物や食べかすなどでも汚れやすいので、汚れているのを見かけたら、日々の決まった時間ではなくてもすぐに新鮮な水に交換してあげましょう。
飲み水の温度は常温
ハリネズミに与える飲み水の温度は常温でOKです。飲み水があまりにもぬるくなるようであれば、氷のかけらをいれてみるのも良いですが、基本的には水道水からそのまま与えて問題ありません。
暑そうだからといって冷やしすぎた水を与えるとお腹を壊してしまうので注意です。
【ハリネズミと水】最もおすすめな水飲み器は給水ボトル
最もハリネズミに推奨されるのは給水ボトルです。
その大きな理由は3点。
- 水に何かが混入する可能性がなく衛生的
- ハリネズミがひっくり返す危険性がない
- 水の消費量を確認できる
ハリネズミの飼育上での理想形は給水ボトルからの水分摂取です。衛生的にとても優れていることに加え、金額も安価なものが多いですし、小動物のペット向けのアイテムとして定番なので製品のレパートリーも多く、機能性としても洗練されています。
しかしながら、すべてのハリネズミに給水ボトルはおすすめできないのです。理由はいくつかありますが、簡単にいえばハリネズミが上手く給水ボトルから水を飲めないケースがある、ということなんです。
ケージに給水ボトルを設置してもハリネズミが気づいてくれない、ハリネズミが給水ボトルの飲み口を噛んでしまって上手く飲めない…など、ハリネズミは給水ボトルはちょっと苦手なんですよね。
それでもハリネズミにとって給水器の理想形であることは間違いないため、まだ試したことが無い方は、給水ボトルの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
給水ボトルから水を飲んでもらうには?
ケージに給水ボトルを設置したからといって、ハリネズミがうまく水を飲めるとは限りません。それでも飼い主さんが一緒に練習してあげると飲めるようになることもありますので、その練習方法をご紹介します。
水を入れた給水ボトルを設置せずに手に持って、ハリネズミの鼻先につんつんくっつけてみる。
あまり興味を示さなかった場合は、飲み口のところにヤギミルクなどを付けて、再度近づけてみる。
ハリネズミが給水ボトルから水が出ることを確認できたら、給水ボトルをケージに設置して、ハリネズミを抱っこ。ハリネズミの顔を飲み口に近づけて鼻先につんつんする。
夜中になるのを待つ。
ハリネズミが給水ボトルの飲み口をガリガリかじってうまく水を飲めていない場合は、残念ですが給水ボトルは諦めましょう。
1~3の工程の中でハリネズミが給水ボトルの飲み口をペロペロすることが出来ていたら上手くいく可能性が高いです。
うまくいくかどうかはハリネズミの性格次第なところはありますが、試してみる価値はあると思いますので、是非頑張ってみてください。
給水ボトルを設置する高さ
給水ボトルを設置する高さはハリネズミが少し顔をあげたら飲めるぐらいの高さに調節しましょう。
ハリネズミの大きさによって高さも変わるので、飼っているハリネズミを良く観察しながら給水ボトルを設置することがおすすめです。
あまりにも高い位置にあると体の負担になったり、ストレスの原因になるので注意です。
おすすめの給水ボトル
給水ボトルに関してはハリネズミ用と表記のあるものではなくても、基本的には小動物が使えるように設計されているものであれば問題ありません。
家を数日空けるような場合が考えられるのであれば、大きめのタンクの給水ボトルが良いでしょう。
ケージの関係で給水ボトルを設置できない場合は、床に設置できる製品もあります。飲み口が低い場合は、本体で調節できないのでレンガなどの台に乗せて高くしてあげましょう。
【ハリネズミと水】水皿(ディッシュタイプ)を選ぶ3つのポイント
水皿(ディッシュタイプ)を選ぶポイントは3つあります。
- 重みがあり、頑丈なもの
- ある程度深さがあるもの
- 陶器かステンレスのもの
▼これらの条件を満たしているぴったりの器
重みがあり、頑丈なもの
お皿が軽いものであると、ハリネズミが水を飲む時にひっくり返して水をこぼしてしまう恐れがあるため、重みがあり頑丈なものを選びましょう。
よく水を飲むハリネズミもいるため、それなりの大きさの器に水を入れて与える必要がありますが、高さによってはハリネズミが器の縁に手を添えて飲む姿を見かけます。
そのタイミングで手前に重みが加わり、器が軽ければひっくり返してしまうことがあります。
ある程度深さがあるもの
運動量が多いハリネズミであればよく水を飲みます。そのためある程度の深さがある器を選択しましょう。
また、浅い器の場合、床材などが混入してしまったりしやすいので、衛生的にあまり良くありません。
対策としては、レンガなどで水飲み場を周りより少し高さをあげて設置することで、床材などの混入する可能性を防ぐことができます。
お皿の高さや深さはハリネズミの大きさによって適切なサイズが異なるので、ハリネズミが水を飲んでいるときに飲みにくそうにしていないかよく観察してみましょう。
陶器かステンレスのもの
重さがあるものを選択すると、身近では陶器やステンレスのものがほとんどであると思います。
こちらも衛生面を考慮しており、プラスチック製の器であればひっかき傷など付きやすく、そこから雑菌など発生する可能性があります。
連続使用していると、どうしても水アカなど付いてしまうため、水の入れ替えだけでなく、器も定期的にきれいにしなければなりません。
その点、陶器やステンレスのものは掃除もしやすく耐久性にも優れています。
おすすめの水皿(ディッシュタイプ)
器型の水入れを選ぶ3つのポイントを満たしているおすすめアイテムを改めてご紹介。
何より可愛いですし、ハリネズミがひっくり返すことはないのでおすすめです!
【ハリネズミと水】おすすめの給水タンク型給水器
給水タンク型の給水器はご存知でしょうか。
犬や猫を飼飼ったことがある人ならばご存知かもしれまんせんね。簡単にいえば、適量の水が飲んだ分だけタンクから出てくる給水器のことです。
ハリネズミやハムスターなどの小動物専用の給水タンク型給水器はそこまでレパートリーはありませんが、給水ボトルが苦手なハリネズミにも使うことはできますし、飲み口も比較的汚れにくいので飼い主もそこまで神経質にならなくていいといういいとこ取りの給水器です。
ただ、そんな給水タンク型の給水器でも注意しておかなければならないポイントがあるので、購入前にチェックしておきましょう。
ハリネズミにも使える(使っている人がいる)給水タンク型の給水器は主に2種類ありまして、それぞれ良いところと悪いところがあります。
給水タンク型の給水器については以下の2つの製品を比較しながら見ていきましょう。
マルチ給水タンクのメリットとデメリット
- 陶器で大きめなので安定感がある
- 飲み口が適度に高く、汚れにくい
- デザインがかわいい
- サイズが大きいので扱いづらい
- ヤドカリオアシスに比べ金額が高い
- 状況によって水漏れしてしまう
- 水の残量を確認できない
給水タンク型といっても安定性は大切で、個体によりますがハリネズミは体当たり(ブルドーザーのような行動)で軽いものであれば動かしてしまいがちです。
マルチ給水タンクのように重さがあればハリネズミの体当たり対しては問題ないですが、タンクのバランスが崩れてしまうと水漏れしてしまうとの口コミがちらほら見かけられます。
大きさに関しては、ほかの小動物のケージよりもハリネズミのケージは大きめにとっている方も多きと思うのであまり問題はなさそうですね。コンパクトなケージの方は大きさにも注意。
ヤドカリオアシスのメリットとデメリット
- 価格が安い
- 水の残量を確認できる
- タンクの中まで掃除できる
- 重さがやや軽い
- 飲み口がやや低いため床材が混入しやすい
- 土台の溝が掃除しにくい
ヤドカリオアシスの一番の印象はその安さにあり!
実は重さを重視するために陶器系の給水タンクが多くあるのですが、その場合タンクの中にどれだけ水が残っているのか目視できないんですよね。
デザイン的には陶器のほうがもちろん良いですが、ハリネズミの体調管理の側面では飲み水の残量というのも重要な確認事項となります。
口コミでは、飲み口が地面に近いので床材に木くずなどを使っている方は混入してしまう場合がある、との意見がありました。
【ハリネズミと水】水を飲まない時の原因と対策
ハリネズミが水を飲まない!どうしよう・・・
落ち着いて!まずは原因をあたってみよう
ハリネズミが水を飲まなくなると心配になりますよね。現に水分補給ができなくなると脱水症状に陥ります。餌と同様に毎日ハリネズミが水を飲んでいるか確認しておくことは大切です。
- 給水ボトルを認識できていない
- 給水ボトルの不具合
- 食事で十分な水分を摂取できている
- 水道水のにおいが苦手
- 病気の可能性
ハリネズミが水を飲まない原因:①給水ボトルを認識できていない
ハリネズミが水を飲まないのは、給水ボトルを認識できていないから、ということも考えられます。
はじめてハリネズミに給水ボトルから水を与える場合は、すぐにケージに設置するのではなく、ハリネズミに給水ボトルから水がでることを教えてあげましょう。
もしかすると、給水ボトルが設置されている場所が分からない可能性もあります。その際は、飼い主さんが誘導してあげると認知してくれることも。
ハリネズミが水を飲まない原因:②給水ボトルの不具合
ハリネズミが水を飲まないのは、給水ボトルの不具合が原因かもしれません。
給水ボトルのタンクから水が減ってなければ、必ず給水ボトルからちゃんと水がでるか確認してください。
実際に過去購入した給水ボトルで、飲み口についている玉の部分がうまく作動できておらず、触れてみても水が出ないことがありました。
ハリネズミが水を飲まない原因:③食事で十分な水分を摂取できている
ハリネズミが水を飲まないのは、食事で十分な水分を摂取できているからかもしれません。
普段ハリネズミに餌を与えるときにふやかしていませんか?ハリネズミの体調や運動量次第ではありますが、ふやかした餌を食べるだけで十分な水分を摂取できている可能性があります。
ハリネズミが水を飲まない原因:④水道水のにおいが苦手
ハリネズミが水を飲まないのは、水道水のカルキ臭さが苦手なのかもしれません。
この場合は、水道水を一度熱して煮沸させてから与えるか、ミネラルウォーターで代用してみましょう。
ミネラルウォーターを与える場合は、硬水はなるべく避けて軟水を与えてあげてください。
ハリネズミが水を飲まない原因:⑤病気の可能性
ハリネズミが水を飲まないのは、病気が原因かもしれません。
水を飲まないどころかぐったりしていて食欲もあまりない場合は、体調不良のサインです。
人間と同じように早期発見が病気によるリスクを軽減することができるので、少しでも思い当たりそうであれば動物病院で診察してもらいましょう。
少しでもおかしいと思ったら動物病院へ連れて行こう
ハリネズミが水を飲まない原因は、ここに挙げていることがすべてではありません。水を飲まない日が続いたり、ハリネズミの様子がおかしいと感じたらまずは動物病院で診察をしてもらうことが大切です。
もしかすると原因がわからないかもしれませんが、専門家に直接診てもらうというのは、私たち飼い主への不安軽減にもつながります。
いつ何が起こってもいいようにハリネズミの様子を記録しておくことも重要です。
【ハリネズミと水】FAQ
ハリネズミは水浴びをする?
ハリネズミは水浴びをしません。
身体や足が汚れてしまったときに、お風呂に入れてあげることはできます。お風呂に入れて洗ってあげることは賛否両論ありますが、不潔のまま放置しておくよりは、洗ってあげたほうが良いでしょう。
お湯で洗ってあげるときは水ではなくハリネズミの体温に近い温度(37度)ぐらいのお湯で。
ハリネズミが水を飲みすぎている?
ハリネズミが水を飲む量は、運動量や個体差によるところもあります。よく運動する子はたくさん飲んでいたり。
飲む量が多すぎるように感じるのであれば、実際に1日でどれだけハリネズミが水を飲んでいるのか記録し、その情報をもって動物病院で診察してもらいましょう。